カテゴリ
最新の記事
以前の記事
2011年 03月 2010年 02月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 03月 2007年 01月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 フォロー中のブログ
MEDITATE ONLINE 高遠菜穂子のイラク・ホー... from ayako やんわりまったり ハムスターパゾ 今もス... ニュースの現場で考えること 写真でイスラーム 中東イベント情報 イノレコモンズのふた。 イスラムアート紀行 今日のできごと ブルーテント村とチョコレート 旅と絨毯とアフガニスタン ariphoto diary 『ウシゴコロ』 東京・高円寺カフェ&バー... リキシャで日本一周(写真... きらきらひかる 246表現者会議 ジモティーでいこう。 リンク
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2008年 01月 30日
兵役拒否 ~ 「反逆者」への嘲りの目 ~
占領地パレスチナで兵役に就き、社会の “内側” にとどまってイスラエルを変えようと試みるBTS (Breaking The Silence)の若者たち。その一方で、自国の占領政策とそれを遂行する軍を真っ向から否定し、兵役拒否の道を選ぶ若者たちがいる。 「平和を願いつつ占領軍の兵士になるって? 占領地でパレスチナ人に対して礼儀正しく振る舞うって? 馬鹿げてる。 『良き占領者』 なんてものはありえないんだ」。 オムリ・エブロンは言う。 彼は、2005年に首相、国防相、文部相らに公開書簡を送った高校生のグループの一人だ。書簡で彼らは兵役拒否の意思を表明し、イスラエルの占領政策を厳しく批判した。「占領はイスラエルを汚し、軍国主義的で人種差別的な、そして暴力的な社会に変えてしまった。私たちはこの政策に加担することを拒否する。私たちは他の人間に危害を加えない別の方法で社会に貢献したい」 そして、兵役を控えた若者や軍務中の兵士に 「抑圧的で破壊的なこの政策に自分の命をかけるのかどうか、もう一度考え直してほしい」 と訴えた。公開書簡の意図を、オムリは「兵役拒否だけが目的じゃない。僕たちのような若者が存在することをこの社会に知らせ、その意味を考えてもらいたい。そして、パレスチナ人には、兵士や入植者ではないイスラエル人の姿を知ってほしいんだ」 と語る。 しかし、イスラエルの大統領は彼らの行動をこう評した。「彼らを育てる過程で何かを間違えたのかもしれない。だが彼らも、誤った態度をいずれ改めるだろう」 ※ ※ ※ 2006年10月。18歳になったオムリは徴兵の日を迎えた。その日、オムリは出頭に先立って、友人ら30人ほどと、テルアビブ近郊の徴兵センターの前でデモを行った。「占領反対」「殺人反対」「暴力は平和をもたらさない」などと書いたプラカードを掲げ、スローガンを叫ぶ。「兵士たち、考えろ。殺人者になるな。兵役を拒むのは義務だ!」 兵役中の、あるいはこれから入隊する若者とその家族が、苛立(いらだ)ちと嘲(あざけ)りの目を向けて通り過ぎる。「狂ってる」「恥ずかしくないのか」「反逆者め!」 この国で、18歳から男女を問わずに課される兵役は、いわば社会への通過儀礼だ。ホロコースト(ナチスによるユダヤ人虐殺)の痛ましい記憶を持ち、周辺国との度重なる戦争を経てきたイスラエル社会は、過剰なまでのセキュリティ意識が人々に深く浸透し、軍を否定することは大きなタブーだ。その社会で、軍務を拒否する10代の若者たち。 デモに向かって、一人の若い男が声を荒げた。「アラブは俺たちのバスを爆破しやがる。軍がお前らを守ってるんだぞ、馬鹿野郎! 今日俺たちが安全なのは、兵士が占領地のテロリストを殺したからだ」。反論しようとするオムリたちの言葉を、男が遮(さえぎ)る。「黙れ! 軍に行かない奴に、意見する資格はない」 徴兵センターで入隊拒否の意思を告げたオムリは、その直後に、14日間の勾留を言い渡された。 ※ ※ ※ パレスチナの人々の土地や家を奪い、70万人以上の難民を生んだ、1948年のイスラエル建国から60年。67年の第三次中東戦争以来のパレスチナへの軍事占領も40年余に及ぶ。 オムリは語る。「この紛争に対処する『別の道』をイスラエルで訴えるのは本当に大変だ。でも、争いを解決するための武力や暴力を、僕はどうしても受け容れることができない」と。 彼らの信じる正しさは、果たしてイスラエル社会に届くのだろうか。占領地での兵役を拒否するオムリたちの呼びかけには今、およそ300人の若者が賛同者として名前を連ねている。 (大月啓介 / 信濃毎日新聞 2008年1月17日掲載) ※写真 集会で「占領反対」 と書いた紙を掲げ、兵役拒否を訴えるオムリ=2006年10月、エルサレム (撮影 大月啓介)
by lusin
| 2008-01-30 13:42
| パレスチナ/イスラエル
|
ファン申請 |
||