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2005年 06月 04日
ある日を境に、同居人のHが、「部屋の中では靴を脱げ」と、口うるさく言うようになった。もちろん、日本人の私としては、そうすることは全くやぶさかではない。 「ここでは靴なんか脱がなくていいんだぞ」と言っていた家主である彼に従い、そうしていたのだが。 聞くと、婚約者から「今後は部屋では靴を脱ぐよう」指導されたので、今のうちから訓練しているのだ、とのこと。
なんだよ、いつも「アラブの男は」、とかえらそうなこと言っといて、意外と嫁さんには頭上がんなかったりするんだなあ、と、何気なく発した言葉が、事の発端であった。 彼の表情が、ぴくり・・・。 「・・何と・・・? 聞き捨てならぬその台詞、もう一度言ってみよ」 てな気迫。 何なんだ? なんか悪いこと言ったか? 「えっと、嫁さんに怒られるの、怖いの?」 言葉を変えて返すが、この言葉、さらに彼を刺激したようだ。 「・・・おい。なぜに俺が婚約者を恐れなくてはいけないんだ!? 」に始まり、Hはすさまじい勢いでまくしたてる。しまいには、興奮して、何を言っているのか分からなくなる。 一息ついたところで、彼は体勢を整え、呼吸を整え、聞いてくる。 「ところでKよ。お前は二人以上の妻を持てるか?」 「持てる持てない、というか、日本では違法」 「よし。それでは、もし違法でなければ、持つ勇気があるか?」 「勇気も何も、そもそも持つ気はない」 「何? やはりそうか。 ならば俺ではなくて、Kよ,お前が『マフクーム』だ。」 勝ち誇って笑っている。 「マフクーム」? 何だそれは。 聞くと、要は、嫁さんとの関係で言えば「尻に敷かれている」ということらしい。自分が「マフクーム」である、と私に言われたと受けとり、彼は逆上したのだった。まあ、そのつもりで言ったのだが。 二人以上の妻を持つ気がないと「マフクーム」だというその理屈はともかくとして、この出来事は、この地での夫婦関係を知る上で非常に興味深かった。アラブの男にとって、「尻に敷かれている」という事は、ある意味、真に屈辱的なことなのか? 日本のように、「女房強くて家内安全」というような感覚、「私、女房の尻に敷かれてましてねえ」と、大っぴらにトホホ語りができる、健全な(?)土壌はここにはないのだろうか? が、例によって、Hの反応は、いつも少々特殊なところがあるので、彼の反応からのみ判断するわけにはいかない。非常に気になったし、「マフクーム」という言葉のニュアンスも知りたかったので、それから機会があるごとに、「『マフクーム』に関する意識調査」を行った。以下、その時の反応のいくつかを。 〔食堂で話しかけてきた男性 H氏〕 Q. ところで。 あなたは、奥さんに対して「マフクーム」ですか? 「何だって? 馬鹿言うな。 俺が君主だよ、家では。」 〔ネットでエロサイトを見ていた電話屋店主 N氏〕 Q. あなたは、「マフクーム」? 「おいおい、何を言っているんだ、日本人よ。 この俺がマフクームに見えるか? 冗談言うな。」 〔イスラエル軍に農地を破壊された百姓 A氏〕 Q. あなた、実は「マフクーム」でしょ? 「ああ、そうだ。 夜、いつも母ちゃんが「もっと稼いでこい!」って、首絞めるんだ・・・」 〔A氏の友人のモフタール N氏〕 Q. A氏はああ言っているけれど、あなたは? 「俺か? 俺は家でも、母ちゃんに対してもレジスタンスで通している。」 〔まとわりついてきた小学生〕 Q. 突然だけど、君の父さんは、お母さんに対して「マフクーム」? 「え? 違わい、ふざけるな、何言ってるんだよ、このチャイナ!!」 他にも、「ああ、俺はマフクームだ。 イスラエルにコントロールされるより、女房にコントロールされる方がよっぽどいいからな。」 という、ユーモアのある(?)回答もあった。 ところで。 女性にも聞いてみなくては。 〔某NGO女性職員 Nさん〕 Q. 失礼ですが、旦那さんは、あなたに対して「マフクーム」ですか? 「あら、あら、何ですって?? いやねえ。 ブオッホッホ!!」(大爆笑、以下、ノーコメント) ・・・以上、ガザからでした。
by lusin
| 2005-06-04 23:05
| パレスチナ/イスラエル
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