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2011年 03月 17日
前回、「嵐の前の静けさ」などと書いて、翌朝起きたら、パレスチナに嵐ではなくて、日本を地震と津波が襲っていた。メールで小学校からここに 「至急お子さんを迎えにくるように」 と無茶な連絡が届いてて、何だ何だとネットでニュースを見て知った。
当然ながら、すぐには家族と連絡とれなかったのだけど、幸い家族はみな無事で本当にほっとした。でも、ひどい被害を受けた地域の映像などを見るに(UstreamでNHKを見てた)、いたたまれなくて、どんどん重苦しい気持ちになっていった。 自分が感じた衝撃を共有して、同じ立場で話し合える人が隣にいないということが大きかったと思う。ここの人たちに話しても、それは「遠い場所」のことで、現実味がないのは仕方がない。パレスチナも、日本人にとっては同じく 「遠い場所のこと」 であるように。 それでも、本当にたくさんの人がここで日本のことを気遣ってくれる。その一つ一つはとても小さいことなんだけど、ものすごく嬉しいし、救われる。そのことが意外だった。ここでは僕はいつもパレスチナ人を「心配する」「気遣う」側だったんだな、という当たり前のことに気付いた。 家族を失ったり、家を破壊されたり、あるいは故郷を追い出されたまま何十年も難民生活をしたり。そういう人たちに会って話を聞くと、「話を聞いてくれてありがとう」 と言われることがある。わざわざ、しんどい話を掘り返して聞かせてくれと頼んでいるのだから、礼をするべきなのはもちろんこちらのはずなんだけど。 彼らは、「世界から見捨てられている」という思いを持っている。実際にはパレスチナは他の紛争地と比べれば、はるかに大きな注意を引いている場所なのだけど、当事者からすると 「なぜ我々を見放すのか」 と感じるだろう。実際、「国際社会」 は彼らを見捨てているのと同じような行動しか取れていないし。 だからこそ、実際に足を運んで、「注目している」という姿を見せることは、彼らにとってはささやかな支えのひとつになっているんだということが、だんだん分かってきた。 もっとも、他の被災地や紛争地でも聞かされる 「メディアが取材して、何か俺たちの状況が変わったか?」といういらだちの声は、もちろんここでも耳にするけども。 そして今回、その彼らから、日本の大災害に対して哀悼の言葉、励ましの言葉をかけられ続けている。もともとなれなれしい、もといフレンドリーな人たちだということもあるけれど、それでも道ですれ違っただけの人含め、本当に数えきれないほどの人たちが気遣ってくれた。 「君はチャイナか、ジャパンか?」 と声をかけ、わざわざ確かめて、日本人だと分かると、いろいろな気持ちを伝えてくれる。これはすごいことだと思う。たとえば。ガザが空爆に襲われて、毎日何十人という命が奪われている中、日本でアラブ系と思しき人が道を歩いていたら、声をかけ、出身地を確認し、同じことができるだろうかと考えさせられた。少なくとも僕は2009年のガザの「戦争」の時、そんなことはしなかった。 「遠くにいるけど、何もできないけども、気にかけている」 という姿勢に、わずかながらでも救われてきた彼らは、そのことの意味をよくよく知っているんだろうなと今回あらためて思った。そして僕自身は実際、そういう彼らの気持ちにすごく救われている。
by lusin
| 2011-03-17 00:56
| パレスチナ/イスラエル
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